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自分、無粋ですから

それを言っちゃあおしめえよ。

プログラマは気楽な商売

無粋 社会 IT Web

インターネット上はプログラマの発言力が世間一般よりも極端に強い世界なので、わりと頻繁にプログラマがいかに特別辛い職業であるという論調のとんでもない意見や話が出てきたりする。
今日も見た。


NEC の社員さんが講義中に「ハードウェアはデバッグするのに何億円もかかるんですよ。でもソフトウェアならプログラマを徹夜させりゃいい」と発言、それを聞いた僕たち情報系が将来に希望を見いだせなくなったところで今日の講義は終了したのであった――
これ「ハードウェアはデバッグするのに(人件費込みで)何億円もかかるんですよ。」って読まない辺りが、ソフトウェアエンジニアの無自覚っぷりをあらわしていると言ってもいい。
現物がないと動けないハードウェアエンジニアは、待機時間も増えるし効率的な行動をしようにも越えられない物理的な物に因する壁が散発して出てくるので、ソフトウェア業界に比べてエンジニアが楽できるということはない。チップ設計だとプログラムとの見分けがつかなくなってきてはいるので、ソフトウェアエンジニアと似てくる所はあるけどね。


私は、客観的に見てソフトウェアエンジニアというのは基本的には気楽な商売だと考えている。需要はあるし投資も学習もハードルも低くてかなり就きやすいのは、この話の主題を別の言い方に置き換えただけだ。使えない人間の発生は、エンジニアやサイエンティスト、またはアカデミックな業界など、マネジメントや金融に比べると事前選別が相対的に緩めの業界ならどこでも定率で起きているので、特異現象じゃない。
ただ、いまだ世間との認識のズレが大きい業界で、それとの軋轢はある。これは、ソフトウェアが持つ合理化やコストパフォーマンス最適化のポテンシャルというのは、ハードウェアや製造業、リアルなサービス業でも最前線の物や、もちろん一次産業も含む他業種に比べて桁外れに高くて、その想像を絶する高さ故に理解もまだ遅れている。
しかし、その遅れを逆手にとって、優位に立ったり口で煙に巻く様な行為は難しくない。ひどい言い方をすれば、無知相手にズルしてもバレにくい。
楽しようと思えば楽できるし、早く帰れる日を確保しやすいのは、総務や経理の次にソフトウェアエンジニアなんじゃないのかな。後で皺寄せが来やすいのは事実だけど、前半で楽だったり先手を打てるんだし。え、先手を打つのはYAGNIの原則に反するからやらない?あ、そう。

追記

ソフトウェアエンジニアとその周辺のすくつであるところの現在のスラドでは、このネタに対してまさにそういう絶妙な空気がかもし出されている。